蚊よけガイド!の記事を書くにあたって、色々なサイトの記事や本を読んで蚊について調べました。ネットでの蚊に関する記事の中には”おかしいやろコレ”とツッコミたくなったものもありましたし、これってデマだったんだって思うものもありました。

そのデマがまた他の複数のサイトに転載されていたりするので、ここでは蚊に関するネットのデマについてまとめたいと思います。

O型は花の蜜に似てるから蚊が好き

”O型の血液型は花の蜜に似てる”ということですが、着眼点は面白いとは思います。しかしそれなら花の蜜吸っとけよ!って話になると思うのですが。それに産卵のために血を求めて、メスの蚊は吸血しにやってくるのでなんだか本末転倒です。

この話の根拠としては、某番組が「O型の糖鎖は、花の蜜の糖分と良く似た分子構造をしており、花の蜜と同じく甘いと感じるのでO型を好む」という内容を放送したらしいです。O型の血って甘かったんだ…ってそんなわけはありません。

それに糖分って匂いはないですからね。香りの成分はアルコール・アルデヒド・エステル・エーテルなどの芳香化合物であり、その芳香化合物が揮発して嗅覚を刺激することで匂いを感じるのです。

たしかにO型の人のほうが蚊に刺される率は高いようなのですが、なぜそうなのかはまだまだ研究中みたいですね。

お湯をかければ蚊の毒は壊れる

”蚊に刺されたときのかゆみのもとである毒は50℃のお湯をかけると壊れる”とのことですが、これはTwitterで拡散したもののようです。たしかに、蚊にさされたところをお湯をかけて温めることでかゆみを抑える効果はあるようです。

ところが、それは”毒が壊れた”という表現では正しくはありません。毒=タンパク質であるので、タンパク質が熱変性をおこすためには最低60℃以上の温度が必要なのです。卵の白身が固まってくる原理と同じです。

つまり、やけどするくらい熱湯をかければ蚊の毒は壊れる可能性はあります。また、お湯をかけると血流が下がってかゆみを抑えるという話もありますが、それも疑問です。なぜなら、冷やさないと血管は収縮して血流は下がらないからです。

実際のところ、なぜ50℃でかゆみが収まるのかはたぶん熱さでかゆみの感覚がまぎれるんじゃないかと思うんですよね。

蚊は3階以上は飛んではこれない

ネットでよく”蚊は何階まで飛んでこれるか”という質問に対して”3階まで”という答えが書いてあることが多いです。

その根拠の1つとして、”ムシテックワールド”というふくしま森の科学体験センターのサイトの中の蚊についてのQ&Aに蚊の飛翔高度は3階くらいまでと書いてあります。

しかし実際は3階以上でも、蚊を飛んでいる姿を見た人も多いのでは?と思います。蚊の飛翔高度について調べていくと、蚊について研究されている方の論文がありました。

1957年に中田五一さんが発表された”蚊の垂直飛翔能力について”という論文です。それによると、以下のように記されてあります。

地上15m附近までは、たいていの種類の蚊が飛来すること、25m層においても尚多くの種類の蚊が飛上し得ること、35m附近でも尚蚊の活動範囲とみなし得ること、40m以上になるときわめて少くなるが、それでも蚊の飛来する場合があり得ること等の一般傾向を認めて差支えないであろう。

蚊の垂直飛翔能力について

つまり、12階くらいまでは蚊の活動範囲で、13階くらいでようやく少なくなり、16階くらいで蚊はほとんど飛んでこなくなると言えそうです。

しかし、蚊は配管をつたって上ってくる、人にくっついてエレベーターでいっしょに上がってきたりすることも普通にありますので、もっと上層でも蚊は存在します。

虫よけアプリの効果

超音波で蚊を追い払うヤツですね。これは正直調べるまで、超音波は蚊に効くと信じていました。15KHz~20KHzほどの超音波(モスキート音)を発する虫よけアプリは現在でもいくつかリリースしています。

虫よけアプリの評価をみても、☆2~3.5とかなかなか微妙なラインです。20年以上研究しているテキサスA&M大学の昆虫学者のRoger Gold博士によると、”超音波系の虫よけ効果を裏付ける証拠は何一つない”とのことです。

また、2006年にカンザス州立大学で行われた実験では、”超音波系のデバイスはゴキブリに対して全く効力がない”、との結果だったようです。

虫だけでなく、超音波はネコやネズミにも効くと書いてあることもありますが、それも効果はなさそうです。結局のところ虫よけアプリが効くかどうかは、気休め程度と考えるほうが無難ということになりますね。

ネットのデマに惑わされないようにしましょう

あちこちで同じ内容が書いてあるのを見ると、それが正しいことなんじゃないかと思われるかもしれません。また、検索順位が上位だからといってそれも正しいとは限りません。

ネットの情報は書籍を違い著者名が伏せてあることも多いので、信頼できる情報源かどうか見極める必要があります。みなさんもネットのデマには惑わされないようにしましょう!