最近ニュースでも取り上げられているジカ熱ですが、ジカ熱も蚊が媒介する病気です。ジカ熱に感染しても、感染した本人の症状はあまり重くありません。

しかし妊婦さんが感染してしまうと、赤ちゃんが小頭症になるリスクが高くなると言われています。そこで、このページではジカ熱について詳しく解説したいと思います。

ジカ熱とは?どんな病気?

ジカ熱とは、ジカウィルスによるヤブカ属の蚊によって媒介される病気です。ジカウィルスはデング熱のデングウィルスと同じフラビウィルス科に属しています。

ジカウィルスは、1947年に初めてウガンダのZika forest(ジカ森)のアカゲザルより発見されました。今まで主に流行したのは2007年にミクロネシア、2013年にポリネシア、2014年にイースター島、2015年にブラジル・コロンビアなどです。

ジカウィルスはデングウィルスのように4つの血清型があるわけではなく、単一の血清型です。ジカウィルスを媒介する蚊はネッタイシマカやヒトスジシマカですが、ヒトスジシマカは日本にも生息しています。

ジカ熱の症状って?

ジカ熱の潜伏期間は3~12日で、感染しても80%は症状がでないとされています。症状はデング熱と似ていますが軽く、発症した人の半数以上が発熱・関節痛・目の充血・目の痛み・発疹がみられます。

その他の症状として、めまい・下痢・腹痛・嘔吐・便秘・食欲不振がおこる場合があります。免疫力の低下とかがなければ、ジカ熱そのもので死に至ることはほとんどありません。

また、フランスのパスツール研究所などの研究チームは、ジカウィルスがギラン・バレー症候群を引き起こす可能性があると発表しています。

ギラン・バレー症候群とは

ギラン・バレー症候群とは、ウィルスを排除するためにつくられた抗体が末梢神経にも作用し神経を傷害する自己免疫性の病気です。両手両足の運動神経が障害され、筋力も低下し、感覚神経も障害されるのでしびれなどが起こります。

ギラン・バレー症候群の治療では、全身管理と血漿交換療法やガンマグロブリン大量療法が行われます。ギラン・バレー症候群は数週間で除々に回復し、数ヶ月以内には半数の患者がほぼ完全に回復します。

ジカ熱の治療法は?

治療法についてですが、ジカ熱はデング熱と同じようにワクチンや特効薬はありません。対処療法として解熱剤や鎮痛剤を投与し、脱水症状があれば点滴で輸液します。

妊婦さんがジカ熱に感染すると

ブラジルでジカ熱が流行したとき、小頭症の赤ちゃんが急に増加したことで、ジカ熱と小頭症の関連性が注目されました。妊婦さんがジカ熱に感染することで母子感染がおこり、赤ちゃんが小頭症になるリスクがあると世界中に知らしめたのです。

くわしい原因は不明だと言われていましたが、最近の研究では米疾病対策センター(CDC)は、ジカウィルスが小頭症その他の先天性障害を起こすことを示す根拠が得られたと発表しています。

ジカ熱と妊娠時期

それでは一体妊娠しているどの時期に、ジカウィルスは赤ちゃんに影響を及ぼすのでしょうか。ジカウィルスは脳の皮質を形成する細胞に優先的に感染し、破壊して石灰化することが知られています。

脳の部位である大脳だけ破壊され、小脳と脳幹は問題ないことから、妊娠中期以降の脳がある程度形成されてからジカウィルスに感染して破壊されてしまったという説があります。

しかし、妊娠初期のジカウィルス感染でも小頭症リスクが50倍高くなるというフランスの研究結果もあります。結局のところ現在はジカウィルスがどの妊娠時期に影響するかは不明です。

まだまだジカ熱についてはわかっていないことも多いので、今後の研究に期待ですね。

赤ちゃんに悪影響!小頭症とは

小頭症は頭が極端に小さく脳の体積も小さいので、脳の発達が悪く運動発達や知能発達遅れがおこります。また、けいれん発作などもおこります。

小頭症の原因はジカ熱以外にも、遺伝的なものだったり血流不足による酸素不足や栄養不足でもおこります。小頭症は根本的な治療法はなく、障害の程度に応じた知能訓練や環境整備を行い一生サポートする必要があります。

男性も注意!ジカウィルスは半年残る

ジカ熱に注意しなければならないのは妊婦さんだけではありません。性行為により男性から女性パートナーへジカ熱が感染した事例が報告されています。ジカウィルスは症状が治まっても、半年間ジカウィルスが残るといわれています。

パートナーにジカウィルスを感染させないためにも、コンドームを使用するか性行為は控えてください。

ジカ熱の予防に蚊よけ対策が大事!

ジカ熱は蚊に刺されることによって感染します。なので、ジカ熱予防には蚊に刺されないよう蚊よけ対策が大事なのです。長袖の服を着用し皮膚の露出を抑え、虫よけスプレーを使用して蚊に刺されないようにしましょう。

虫よけスプレーの詳しい選び方は以下の別記事で紹介しています。
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ジカ熱の流行地域って?

主に、中南米・アフリア・東南アジアでジカ熱は流行しています。これらの流行地域を旅行するときはジカ熱に注意し、帰国後発熱などの症状がでたらすぐに医療機関を受診しましょう。受診するときは医師に渡航先や渡航機関を詳しく伝えましょう。

妊婦さんや妊娠の予定のある方は、ジカ熱の流行地域への渡航は控えるか延期するよう外務省から呼びかけられています。

そうではない方も性行為によってパートナーに感染させてしまう危険性があるので、流行地域へ行く際は蚊よけ対策をしっかりと行ってくださいね!